オーストリッチ どこまで戻せるのか?(終了ありがとうございました)
90歳になるお爺ちゃんが現役でつかっているオーストリッチのセカンドバッグ。ご家族の方が何とか綺麗にならないかのご相談でした。確かに長年の使用によって革の傷みや変色、毛穴が潰れていたりで、復元には限界があると承諾頂きたので、これからチャレンジしたいと思います。見積り価格¥16,500円となりました。
作業入ります。ますば全体の汚れを取るためにクリーニングを実施します。更に細かく汚れを取っていきます。
クリーニングで水溶性の汚れを落とし、その他の汚れについては、各々の汚れの落とし方で対応します。施術後マスキングテープを貼りカラーリングの下地の準備します
下地作りとは、カラーリング前にキズ破れ、強い汚れ、色抜けなど補修しながら、下地を作り上げていきます。
破れを見つけましたので、補修します。通常のカラーリングのみの場合は補修等は致しません。
破れを縫い補修しましたので、これから下地へコーティングします。コーティングした後に、色抜けや黒ずみなどを部分的に補色していきます。
バッグのベースとなるカラーはグリーンとなるので、まずイエローとグリーンを交互に塗って、革の色に同調させます。同時にキズ補修などもやります
塗装カス、塗装した表面に小さな毛羽立ちが見えます。これは元々の革に小さなキズやシワに塗料が付着して出来る現象です。どんな革でもカラーリングする場合は出来ます。これを丁寧に除去しながら オーストリッチ独特のクイルマーク(ドット柄の羽軸跡)の補修へ入ります。
下地作りはこの作業を何度も行うことで、本塗りがイメージ通りにカラーリングできます。
クイルマーク(ドット柄の羽軸跡)の復元
これから最終局面に入ります。
かぶせ部分のコバ塗りは濃い目の緑か、濃い茶を選択しますが、全体を塗りながら、どちらにするかは判断します
チャコールグレーにコバの色はしました。これから塗装でまた少しずつ変化します。
最終仕上げ終わりました。 お爺ちゃん気に入ってくれたら嬉しいなぁ!
下地を作った後に、黄色でシミなど黒ズミを消して、グリーンの明暗を交互に塗りながら、ブルーとブラウンを後付けしました。
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